相続登記のための費用とは

登記は土地や建物が所在する場所や面積、所有者その他の権利を公示するために必要なものです。このような制度があることによって、所有権を主張することが容易になりますし、不動産の売買も安心してできるようになります。登記は重要性が高いだけに、申請にあたってはさまざまな必要書類を取り揃えなければならず、申請後も登記官による厳正な審査が待っています。とりわけ相続により不動産を取得した場合の相続登記については、権利者にあたる相続人の人数が多くなるために必要書類の種類や量もまた多くなりがちで、さまざまな登記のなかでも労力が大きいといえます。

相続登記のための費用もまたさまざまですが、ひとつには申請時に支払う登録免許税が挙げられます。登録免許税は土地や建物の評価額によって変動し、評価額が高いほど費用も高額になると理解してよいでしょう。ただし特例によって軽減されるケースがありえますので、租税特別措置法などの規定をあらかじめチェックしておくことがたいせつです。相続登記の必要書類の交付を受ける際の手数料も、やはり相続登記の費用となってきます。

特に亡くなった人の戸籍謄本については、出生から死亡までの一連の経過を追うことができるだけのものが必要ですので、戸籍事務がコンピュータ化される以前の古い戸籍謄本までさかのぼって交付を受けなければならないことがあります。ほかに司法書士にこれらの作業を依頼するのであれば、司法書士報酬も費用にプラスされます。報酬の金額は自由化されており、各事務所により異なります。