相続登記にかかる費用の相場

義務化が予定されている相続登記には、様々な費用がかかります。まず、不動産の調査費用です。相続登記を申請する際には、共有名義人や抵当権の有無を確認するために最新の登記簿謄本が必要となります。この取得には1通600円の手数料がかかるのですが、手続き終了後に情報が不備なく登記簿に記されているかをもう一度チェックするため再取得します。

つまり、相続する不動産1つあたりにつき1、200円の費用が発生するのです。また、必要書類も取得しなければなりません。相続人の書類では戸籍謄本・住民票・印鑑証明書が必要になり、被相続人においては戸籍謄本や住民票の除票などが必要です。自治体にもよりますが、合計で5、000円から10、000円程度となっています。

そして、不動産の権利が移動する際に支払う登録免許税もあります。税率は、相続人は固定資産税評価額の0.4%で遺言書などで遺贈をされた人は固定資産税評価額の2.0%です。さらに、固定資産税評価額を確認するための固定資産税評価証明書の取得には、1通あたり300円から400円かかります。他にも司法書士に相続登記の申請手続きを依頼する場合は、報酬が発生します。

この報酬は司法書士事務所にもよりますが、相続登記する不動産1つにつき10万円程度が相場です。このように1つの不動産にかかる相続登記の費用は、合計で30万円前後となります。もちろん、不動産の価値や数によって金額は異なるので注意が必要です。